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福味健治 さんのコラム
【日本住宅再生研究所】 岡田一級建築士事務所
福味健治  :  200年持つ家
投稿日時: 2013-10-7 08:31   前のコラム 次のコラム
カテゴリー  賢い家造り  |  タグ 
ある住宅メーカーが200年持つ家と云うのを提案しています。また別のメーカーはほぼ全ての工程を工場で生産し、製品の精度向上を謳っています。また、別なメーカーは耐震等級5を宣伝文句にしています。(実際に法で定められた耐震等級は3までしかありません)全て、家の寿命を延ばす工夫を提案しているのですが、これらの提案全てに私は懐疑的です。
長寿命と云えば、あらゆる面で長持ちすることが求められます。これら長寿命を謳ったメーカーは建物が壊れるかどうかの、物理的な特性しか提案していません。建物は壊れさえしなければ長持ちするのでしょうか。私はそうは考えません。いくら物理的に頑丈な家を造っても、住まう人に飽きられてしまえば、いとも簡単に壊されてしまいます。
第一世代が40代で家を購入しました。その世代が80代で他界し、第二世代は古い家を引き継がず、第一世代の残した土地に自分たちの気に入った家を建て直して住む。第三世代がまた同様の事を繰り返す。これが、日本の家の実態です。つまりどれだけ家を頑丈に造っても40年程度しか残らないのです。

本当に家を200年持たせようと思えば、代々住み継がれる「何か」が必須となります。それを一言で云えば文化です。家造りにその家族の文化が反映されていればその家は長持ちします。第一世代に育てられた第二世代は同様の文化を継承します。第三世代以降も同様です。別な言い方をすれば、その家族の文化的なDNAを表現する様な家で無ければスクラップアンドビルドを繰り返してしまうのです。

老朽化が目立ち、建替えを勧めた建築主にこう言われた事がありました。「どれだけ老朽化していても、親父が丹精込めて建てた家を自分が潰すわけにはいかない」と。これが文化的なDNAだと考えます。
文化的に同じ思想を持つ人は、その家のどこかに共感するものを持っていて、それが愛着になり、そこに居れば落ち着ける空間となるのです。

今住宅メーカーの提案する家の殆どが無国籍な洋風チックな住宅ばかりです。何故日本人がトラディッションとして積み上げてきた和風住宅の提案が少ないのでしょうか。
これは、生産性向上を追求した造り手サイドの都合でしかありません。和風住宅は洋風住宅に比べ手造り部分が多く、伝統美・様式美に溢れ、住宅メーカーが最も不得意な匠の技が要求される為、住宅メーカーが手を出し難いデザインなのです。
それでも一件一件建築主に寄り添って造られた家であれば、文化的DNAの幾分かは表現されるでしょうが、「このパターンの中から選んで下さい」では40年程度の寿命しか得られません。
長寿命の家を造るには、住み継がれる思想が必要です。
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